ap bank 東北ボランティアプログラム
ボランティアレポート
言葉を一つ一つ丁寧に選んでお話ししてくれた在間さん。
その丁寧さや優しさは、彼女が住民さんと話している様子からも伝わってきました。
在間さんは地域に根差した医療系ボランティア団体のキャンナス東北にap bank 東北ボランティアプログラムを通じて長期でボランティア活動に参加しています。
「もう数えきれないほど東北にきています」と、広島から何度も石巻に足を運んでいる理由、長期でボランティアに参加する面白さを伺ってきました。
- スタッフ :
- こんにちは。よろしくお願いします!
- 在間さん :
- よろしくお願いします。
- スタッフ :
- まずは、キャンナス東北さんを活動先に選んだきっかけを教えてください。
- 在間さん :
- 震災が起こる少し前に「仕事を辞めて海外で看護師として活動をしよう」と退職が決まっていたんです。ですが震災があって「東北で何かしたいな」と悶々と過ごしていました。そんな頃、テレビでキャンナス東北が取材を受けているのをみて、キャンナス東北の存在を知りました。そこからインターネットで調べて、仕事を辞めてすぐの2011年6月に石巻に来ました。
- スタッフ :
- では、キャンナス東北さんで活動するのは今回が初めてではないんですね。
- 在間さん :
- そうなんです。初めて来たときは3週間石巻にきて、また広島に戻って、少し休んだらまた石巻に来て。というのを2012年に仕事を再開するまで繰り返していました。
- スタッフ :
- 今回で何度目になりますか?
- 在間さん :
- (少し考えて)うーん、短期で来たのも合わせるともう数えきれないほど来ていますよ!
(2011年の避難所での様子)
- スタッフ :
- なぜ今回apbank東北ボランティアプログラムを利用したのですか?
- 在間さん :
- 震災当初は長期で何度も来ていたのですが、その時はまたこのプログラムはありませんでしたし、仕事を再開してからは、2,3日の短期でしか来ていませんでした。今回は、久しぶりに長期で活動に参加するので利用させてもらいました。
- スタッフ :
- プログラムを利用することにより交通費が補助されますが、いかがですか?
- 在間さん :
- 広島から石巻への交通費は多額のため、補助は大変助かります。「また東北へ支援に行こう」と、背中を押してくれるありがたいプログラムです。
- スタッフ :
- そういっていただけると嬉しいです!では、キャンナスさんに何度も足を運んでいる理由は何ですか?
- 在間さん :
- なんだろう…。居心地の良さかなぁ。
- スタッフ :
- 居心地のよさ?
- 在間さん :
- アットホームな雰囲気が居心地がいいんです。後は、一度かかわった住民の方々のことが気になって「また行きたい」っていう気持ちになります。来るたびに住民さんたちの生活環境が復興に向かっている様子を聞くと嬉しくなります。
- スタッフ :
- 長期と短期でボランティアに参加する違いはどんなところですか?
- 在間さん :
- 活動内容も健康相談会、お祭りの救護班の活動、お茶っこの活動などと日によって違うので、長い間いることで多くの活動に参加したり、たくさんの住民の方と関わることができます。気持ち的にも、どっしりと構えることができます。
- スタッフ :
- 長期でいることで衣食住の心配はないですか?
- 在間さん :
- 快適ですよ。私は何度か長期でキャンナス東北に来ているから、慣れているのかもしれないですけどね。震災当初来たときは戸惑う事もあったけど、今は普段自分が生活している感じと何ら変わりはないですよ。人と同じ部屋に寝たりと、共同生活が苦手な人は抵抗を感じるかもしれないですが、それも経験。慣れると思いますよ。
- スタッフ :
- 晩御飯などはどうしているんですか?
- 在間さん :
- その日泊まる人たちで一緒に作ったり、たまに外食したりしますよ。
- スタッフ :
- 活動していて嬉しかったことはなんですか?
- 在間さん :
- 短期で来ていた時は、住民さんになかなか顔も覚えてもらえなかったんですけど、ふとしたときに「あら、あんた前もきてたねぇ」と言ってもらえたときは、何だかすごく嬉しかったです。
- スタッフ :
- 何度も来ているということですが、3年前と変わったことは何ですか?
- 在間さん :
- 「仕事が少しずつ戻ってきた。」という話を聞く機会が増えました。仕事って、ただ生活のために働くというだけでなく、自分を支える一つであるって思うんですよね。
- スタッフ :
- 震災直後から現在まで、キャンナス東北さんの活動で変わったことはありますか?
- 在間さん :
- 震災の前の生活の一部であった畑仕事に触れられるよう、住民の方の声を反映して、「おらほの家」(牡鹿半島にある一軒家を借りて、健康相談会など行っている場所)に畑を作ったり、裁縫の場や料理の場をもうけるなど、やり甲斐作りや交流作りの場への取り組みがより強くなっていると感じます。
- スタッフ :
- キャンナス東北さんに行ってみたい!と思っている方へメッセージをお願いします。
- 在間さん :
- 「何かお手伝いがしたい。」という気持ちがあるのなら、ぜひ1歩を踏み出して欲しいです。同じ思いを持った人たちと出会って、話をするだけでも、きっと貴重な経験となります!
キャンナス東北は、看護師の資格がない方も、学生の方もボランティアとして受け入れていますし、その人の持ち味を活かしてくれます。 - スタッフ :
- 資格のないボランティアさんはどんな活動をするんですか?
- 在間さん :
- キャンナス東北の活動はすごく固い活動をしているわけではなく、住民さんのそばで一緒に座ってお茶を飲んだり、お話したり、料理を作ったり、手芸をしたり、畑に一緒に行ったり、車で送迎をしたり、資格がなくてもいろいろとできることはあります。
そして、スタッフの方もボランティアの方も、みなさん明るくてフレンドリーなので、一人での参加でも、すぐに打ち解けられると思います。 - スタッフ :
- それでは、最後に一言お願いします!
- 在間さん :
- 現地に行って自分の目で見ると、感じることが大きいし心にも残ります。何かを感じたい。っていう気持ちがあるなら、是非来て見てもらいたいなって思います。