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Meets 福しま
第一期「Meets福しま」終了にあたって
桜や桃の花の季節を越えて、福島は今、新緑がキラキラと輝いています。 大雪の中、RODYをかかえ駆け回ったのも、ほんの少し前のはずなのに、景色はあっという間に変化していきました。 幼稚園や保育園にも新入児が加わって、新しい一年が始まったようです。
震災から3年が過ぎ、4年目を過ごす今、2012年7月に立ち上げた『Meets福しま』も、変化の時を迎えることとなりました。
子ども達の運動不足解消、心の触れ合いを軸としたこれまでの活動を、地元福島で誕生した先生方に想いを託し、一区切りするという答えを導きました。
福島県在住のスタッフとして、この想いに至れたこと、今は誇らしく思っております。
2年前、プロジェクトの舵取りを任され、「福島」というキーワードで一体何をしたらいいのか?どんな言葉を発すればいいのか?
真っ暗闇の中からのスタートでした。
自分たちの身近な存在であった故郷「福島」が、ある日を境に一人歩きし、別の意味を持ってしまうようになりました。
臆病になっていたのは、テレビや新聞など様々場所で議論が巻き起こる度に、もどかしい気持ちになったり、傷ついたり、また、そういった方々を身近で見てきたからかもしれません。
そんな私の背中を押してくれたのが『Meets福しま』でした。
不安な気持ちを抱えながら踏み出した一歩。真っ暗闇のその先には、凍りついた心を溶かしてくれる、あたたかな仲間の姿がありました。
そして、小さな出会いは出会いを運び、いつしか周りは、地域・世代を越えた、たくさんの笑顔で溢れていました。
“福島を元気にしよう”と、毎月何時間も車を走らせ、やって来てくれた仲間たち。時間を重ねる中で、ふと掛けられた言葉があります。
「出会う人みんな優しくて、福島が本当に大好きになっていくんだ。帰ったらその事を友人に伝えようと思う。そして、自分にできること探し続けていこうと思うよ」
本当に、何よりうれしい気持ちになりました。
〜わたしとわたしの出会いが未来をつくる〜
そんな想いで始まったのが『Meets福しま』でした。
これからも、ゆっくりと、確かに、
手と手をつなぎ合わせていけたらと思います。
木下真理子
福島県福島市生まれ。福島県内で発行のフリーマガジン「dip」の編集長を創刊より7年に渡り務める。主に同世代向けに、福島での暮らしの楽しみを伝えてきた。3.11をきっかけに、福島の現状を外に向けて等身大の声で伝えるべく活動を始める。現在は、フリーで編集やディレクションの仕事に従事。