ap bank x ETIC. 右腕派遣プログラム

第三期プロジェクト

2014.1.17更新

牡鹿半島に眠る地域資源の再発見・再編集により事業創出を目指す

牡鹿半島の地域資源再編集による事業創出プロジェクト

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テーマ

仕事づくり、農業・漁業・林業

主な活動地域

宮城県石巻市・牡鹿半島

受入団体

一般社団法人つむぎや

募集終了
申込は終了致しました。ご応募ありがとうございました。

活動サマリー

【背景・ニーズ】

  1. 石巻市・牡鹿半島に位置する鮎川浜では、2011年4月から牡鹿漁協女性部有志の女性たちと漁網の補修糸を使ったミサンガを編み、その収益を元手にして2012年7月「ぼっぽら食堂」という名の浜のお弁当屋さんを立ちあげました。以降、工事関係者などの存在に支えられ、2013年5月以降は月産2,500個以上と予想を上回るペースで順調に営業を続けています。しかし、一方で水産業は放射性物質による風評被害等によってまだまだ厳しい状況が続いています。2011年4月にお会いしてからずっと交流を続けている牡鹿漁協は、宮城県漁連へ統合しなかった2つの漁協の1つです。共販の仕組みにのらず自立的に経営を続けてきた存在として、こういう困難な状況にあるからこそ、新たな取り組みをしていきたいという声があります。そこで新たな取り組みとして、ワカメの種苗生産や、市場に流通しない未利用資源の活用について検討しようという動きが生まれてきました。
  2. 石巻市・牡鹿半島では鹿が増えすぎ、森が荒れているため有害駆除として年間1,000頭以上の鹿を駆除しています。しかしこれまではそのほとんどが利用されることなく、そのまま廃棄されてきました。
    牡鹿半島に位置する牧浜では、2011年10月ごろから浜のお母さんたちと、その鹿の角と漁網の補修糸をつかった「OCICA」というアクセサリーをつくりはじめました。本格開始以来、11名のお母さんたちに継続して収入をお渡しし続けることができています。新たにこういった仕事に関わりたいという人たちにも加わってもらうため、これまで処理費用を払って捨てていた鹿皮の加工も開始します。
  3. 「OCICA」の生産現場には、足を運んでくれた方が300人以上いますが、これまではつながりのある人のみしか受け入れてきませんでした。しかし、これからのことを考えると、牡鹿半島で活動するさまざまな現場と連携をとり、人の流れをつくっていくことが求められています。これまで来た人の再訪と、新たな出会いを生み出すことを目的としたツアーを定期開催していきます。OCICAをきっかけにして、一部再開しつつある浜の漁業のファンづくりや、牡鹿半島の他の浜で活動をしている人たちの現場を知ってもらうことにも寄与できればと考えています。

【概要】

  1. 牡鹿漁協と連携し、各種水産資源のリサーチ、新たな販路の開拓、未利用水産資源の新たな活用方法の検討を、地元女性や漁業者に加えて、外部人材を巻き込んで行っていきます。
  2. これまで処理費用を払って廃棄してきた鹿皮を使った「OCICA」の新商品の生産販売をはじめます。これまでOCICAをつくってきた牧浜を中心に、新たに関わりたい人を受け入れられるような生産体制を確立し、新たな販路の開拓も進めていきます。
  3. 牡鹿半島の魅力を体感してもらうツアーを開始します。OCICAの生産現場に来てもらい、一緒に制作を楽しんでもらう他、他の浜にも訪ねて水産業のファンづくり等にも寄与していきます。

業務内容

【期待する成果】

  1. 各種水産資源のリサーチ、地元女性や漁業者+外部人材を巻き込んだだ食文化の再編集につながる勉強会の運営などを行うと同時に、テストマーケティングを通じた新たな販路の確立も目指していく。
  2. 鹿皮をつかった商品の生産体制の構築、新たな販路の獲得
  3. 牡鹿半島を回るツアーを月1回以上、定期的に実施できる体制の確立

【具体的な業務内容】
※適宜繁忙状況等を考慮して業務を分担します。

  1. 牡鹿漁協と連携した、各種水産資源についてのリサーチや、その他各種サポート業務。具体的には、地元女性や漁業者+外部人材までを巻き込んだ勉強会の運営を友廣とともに担当してもらいます。
  2. 鹿皮を使った「OCICA」の新商品開発に向けたサポート業務も行ってもらう。生産体制を確立するまでのPDCAを回していく段階を、現地スタッフ斉藤とともに進めていきます。
  3. 牡鹿半島を回るツアーを月1回程度から開始します。現地での受入サポートを斉藤と共に担当してもらいます。

条件

  • 活動期間:6カ月以上
  • 活動地域:宮城県石巻市・牡鹿半島
  • 活動支援金: 150,000円~170,000円/月(委細面談)
    →受け入れ団体およびETIC.震災復興リーダー支援基金より支給
    →ap bankよりETIC,震災復興リーダー支援基金にご支援を頂いています
  • 通勤交通費なし、住宅手当なし、食事手当なし、宿泊場所あり
  • その他:右腕終了後、改めて団体と雇用関係を結んだ上で業務継続する可能性あり(事業が軌道に乗り、かつ本人の希望があった場合に検討)

リーダーからの想い

牡鹿漁協は宮城県漁連への統合をせず、本来の漁業者のための組合経営とはなにかを考えながら経営されてきました。ところが震災後は、厳しい状況が続いています。しかし「こんなことがあったからこそ新しいことに取り組みたい」という声があがり、今回地元主体で水産業の新たな取り組みに向けた動きが生まれました。他にも震災後、新たに生まれた「OCICA」の新商品開発や、牡鹿半島の魅力を体感してもらうツアーの継続的な実施を通じて、ここから東北の希望につながるような動きにつなげていければと思っています。

こんな人を待ってます!

  • 地元漁業者や女性とのコミュニケーションを楽しんで行える
  • 未知なる取り組みに対しても、自ら常に学びながら、コミュニケーションをとりながら答えを導き出していける
  • 自ら進んで役割を作っていき、チームでの全体最適を目指せる

代表者紹介

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友廣 裕一(一般社団法人つむぎや 代表)

08年早稲田大学卒業後「ムラアカリをゆく」と題して日本一周の旅に出る。全国70以上の農山漁村を訪ね、現地の仕事と暮らしに触れる。その後は東京都神津島の漁業後継者育成及び水産物直販に向けた仕組みづくり、地域の暮らしに触れるツアーや、生産者と消費者をつなぐ青空市などの企画を行う。
3月17日から「つなプロ」エリアマネージャーとして宮城県入り、特別な支援が必要な方と専門家をつなぐ活動を行う。その後「トモノテ
-復興支援プロジェクト-」を仲間と立ち上げ、沿岸地域へのボランティアコーディネートを並行して行ったのち「一般社団法人つむぎや」を立ち上げ、手仕事を通した役割づくり・コミュニティ再生の事業を実施。