ap bank × ETIC. 右腕派遣プログラム

2014年度右腕派遣先プロジェクト公募のご案内

■本年度の「右腕派遣プログラム」の目的

『東北をスタートアップの集積地に。』
~地域に「新しい価値」、「次に続く担い手たちの出番」、そして「希望」を生み出していく~

震災から3年が経過し、土地の整備やハードの建設が至るところで始まっています。一方で、これからの復興への鍵の一つとなるのが、「新たな社会システムと雇用の創出」であり、そうしたソフトの担い手である人材への投資だと私たちは考えています。ハードだけを整備しても、雇用がなければまちから人が離れ、事業者がいなければ商店街はシャッター通りに戻ってしまいます。高齢化や人口減少、地域経済の衰退など、多くの課題は未解決のまま、厳しい状況を迎えることになります。

東北には、これまでの3年間で生まれてきた多くの新しい可能性があります。地域内でのエネルギーや経済の循環モデルや、高齢化に向けた地域医療・福祉の取り組み、豊かな素材を活用した六次産業化、地域の歴史や伝統に根ざしたツーリズムなど、日本の他地域、そして海外諸国にとっても、これからの社会の方向性のヒントになるような事業が生まれています。

こうした可能性を形にしていくためには、ソフトの担い手である人材への投資を加速できるかが重要だと考えています。震災から4年目を迎えるにあたり、私たちはこれまでの蓄積を活かし、団体規模や事業規模の大小に関わらず、既に東北で生まれはじめている「ローカル・ベンチャーの芽を加速させていく」ことを目的に、2014年度の右腕派遣プログラムを実施して参ります。そして、多くの若者たちが、「ローカル・ベンチャー創出」に参画することを通じて、未来の地域の担い手が育ち、持続的な復興が推進されて、「東北をローカル・ベンチャーの集積地」へと育んでいくことに、皆さまとともに取り組んで参りたいと考えています。

■右腕派遣プログラムとは

これまで、東北の復興に向けた事業・プロジェクトに取り組むリーダーのもとに、その「右腕」となる有能かつ意欲あるU/Iターンの若手人材をフルコミットで半年~1年限定でマッチングしてきました。特定非営利法人ETIC.が震災直後から活動を開始し、現在109のプロジェクトに197名の右腕人材を岩手・宮城・福島の被災現地に送り出しています。そのうち社会人の約6割が引き続き東北に残っています(※1)。

2013年3月にプロジェクトリーダーに実施したアンケートでは、「地元には少ない能力やスキルを持った人材をプロジェクトに投入できた」「困った時に相談できるパートナーができた」と、約8割のリーダーが回答。派遣された右腕にとっても、復興への貢献機会だけでなく、新たなキャリア開発の機会となることを目指しています。
(※1)「右腕派遣プログラム」追跡調査

■右腕派遣プログラムの特徴・支援内容

本プログラムでは、東北で生まれ始めている「ローカル・ベンチャーの芽を加速させる」ために、その担い手となる右腕人材のマッチングを行うとともに、外部から加わる右腕へのフォローアップや、ap bankとETIC.のネットワークを活用した事業リソースのコーディネートなどにも取り組んでいきます。

1)互いのミッションや思い、目的を合致させた人材をマッチング
課題の高度化多様化に伴い、求められる右腕人材も多岐に渡ってきています。担当コーディネーターがリーダーにヒアリングしながら必要な人材ニーズを明確にしていくプロセスを経て、様々なバックグラウンドや動機を持つ人材に対し適切なマッチングが出来るようサポートをしています。

2)派遣後のフォローアップ・研修体制
単身で地域に入った右腕人材が抱える課題や悩みを担当コーディネーターが定期的に面談する体制を確立しています。また、年4回、右腕合宿を1泊2日で行い、ネットワーク構築の機会も設定している他、大手企業の知見を活かした研修なども開催しています。また、リーダーに対しても、事業整理などの機会提供を実施しています。

3)人材への投資を支援するための活動支援金の提供
ご寄付により成り立ってきた本プログラムの限られた残りの資金を、より広く有効に活かしたいと考えています。そのため、2014年度からは必要な右腕人材に団体が支払う費用のうち、団体内での資金調達が困難な場合のみ、選考によって活動支援金を支給します。上限は、団体が支払う費用の1/2かつ15万円です。ただし、総額(団体負担+ap bank助成)での下限は15万円とさせていただきます。なお、プロジェクトが採択された場合でも、ap bankへの助成希望金額が減額になる場合もありますので、その点はご理解とご了承をお願いします。

※スタートアップ期の団体への活動支援金の提供について
ただし、スタートアップ期の団体については、活動支援金15万円を、団体が右腕人材に支払う費用の額とは関係なく採択する場合があります。

■対象となる団体と条件

1)持続可能性を見据えた事業(※2)であること
今の東北には、新しい付加価値を生み出す可能性に満ちた新しい仕事の芽が出始めています。そのチャンスを外部人材である右腕とともに促進させ、その地域ならではのローカル・ベンチャーを応援します。

(※2)持続可能な事業とは・・・
緊急支援期を終え、4年目を迎え本格的な復興期を迎えた現在、地域に求められるプロジェクトの質も変わってきています。ソーシャルな志を持ちつつ、事業の継続性や地域への波及効果など、短期だけではなく中長期的に事業を継続していくビジョンと戦略性が必要であると感じています。収支構造の観点も含め、不確実性さはありながらも自立的に中長期単位で事業継続を図っていこうとする意思のある団体への支援を強化していきます。これは自主事業収入だけではなく、寄付など継続的なファンドレイジングを見込める団体も含みます。持続可能である、という事は地域へ継続的に価値を提供し続けられ、更に雇用の安定や拡大などにも結びつく事も成果であると考えています。そのため、単年度あるいは時限的なプロジェクトは対象外とさせていただきます。

2)以下いずれかに当てはまる取り組みであること
・地域への波及効果やインパクトがあるか
・独自性や新規性があるか
・地域課題解決に繋がるか

3)団体負担の住居が用意されていること
右腕住居用にて借り上げて頂くか、仮設住宅などでも構いません。既にある住居でも可能です。住居費については団体側のご負担でお願いします。

4)対象地域
①岩手・宮城・福島で活動する被災地域の団体
②上記被災地の支援を主に現地で行っている団体

■第三期公募スケジュール

1/6 (火)12時:参画申請書の提出締切 ※24時ではありません
1/9 (金):1次選考結果のご連絡
1/10 (土)~1/19(月):1次選考通過団体様へのヒアリングをさせていただきます
 (基本的には電話、もしくはSkypeにて実施しますが、現地を訪問する場合もございます)
1/22 (木):2次選考結果のご連絡
1/26 (月) :参画申請書修正締切
1/31 (土):最終選考会(リーダーの方に事業プレゼンを行っていただきます:仙台予定)
2/2 (月):最終選考結果のご連絡
3/14 (土)(予定):マッチングフェア(東京にて行います)
5月前後:右腕の活動開始(エントリー状況やエントリー者により開始時期は前後します)

※スケジュール上の留意点

  • 参画申請書提出に関しての事務局でのご相談は、年末年始(12/26~1/4)はご対応致しかねますので、ご了承ください。
  • 2次選考通過団体様へ:
    1/31(日)に仙台で行われるリーダープレゼンテーションのご登壇(最終選考会)をお願いします。
  • 採択団体様へ:
    3/14(土)東京で行われるマッチングフェアへのご登壇をお願いします。

■応募概要

・応募方法:本プログラムの事務局を務めるETIC.の募集要項ページを確認いただき、エントリーをお願いします。
みちのく仕事WEBサイト・派遣先プロジェクト公募ページ
・応募締切:2015年1月6日(火)12時 ※24時ではありません。

■選考について

地域課題解決に繋がる取り組みであるか、地域への波及効果やインパクトがあるか、事業に独自性や新規性があるか、持続可能な事業であるか、右腕の参画によって事業が加速されるか、などを総合的に判断します。選考は、ap bankとETIC.と外部審査員が共同で設置する選考委員会が行います。